あかく染まっちゃう 夢見し夜のコレクションPosted by:システム管理
僕は東京でバンドをやっている
㈱インスパイアは20名弱なので、全員僕がバンドをしているのは知っているし、応援してもらってもいる
バンドは主に下北沢や渋谷といった…ドが付く定番スポットで活動しているため、界隈ではそこそこ知名度も出てきた
(ライブを観に来たら「ブログを見ました」と言ってください、特典を付けます)
そんな事をやっていると、全然会ったことのないハコからイベンターから、オファーのメールが来る
ぞんざいな蹴り方をしていると大きな竹箆返しを食らうとは分かっているので
ちゃんと読みちゃんと吟味した上で、出演するか否か、交渉に持って行くか…とフェーズ移行するようにしている
ex:出演依頼メール
題:下北沢●●より出演依頼のお願い
本文:
お世話になっております。●●というライブハウスでイベンター、ブッキングを担当している◆◆と申します。
本多さんのバンドをYouTubeで拝聴いたしまして、とても音楽的に素晴らしいバンドさんだと思いまして、熱烈にオファーさせて頂きたく思いました!
イベント○○はジャンルレスに展開しおりますので各バンドさんと交流を持ったりいい機会になるかと思います!
条件は3万です!(機材費別)
お返事を今週末までにいただけますでしょうか?
よろしくお願いします。
こういったオファーについては内容を端的に表すと
「あなたはウチのライブハウスで演奏の機会を与えられます。出演料を払ってくれればね」
ということになる
そもそもだがライブハウスのブッカーは我々で云う「営業」であり、ライブハウスの売り上げや入金関係に直接的に携わる、運営の根幹となる人々である
㈱インスパイアに新卒で入社し営業としての配属があって以降、僕はこういった売り込みに対しては強い関心を持っている
どういう風に言えば運べば人は付いてきてくれるのか、商品を買ってくれるのか
だからこそ、こういうのにツッコミたくなる
1)まず、内容が良く分からないものに手を出したくない
2)買い手にメリットがないのに手を出せない
3)将来性のないものに高いお金を出せない
1)例えば、こういうオファーが「条件から書かれている」パターン
一番ダメだ…TV通販で「お値段はこちら!」から言ったりしないだろ 結論から言えとは云うがそういうことじゃない!
2)そりゃあ条件も出るしその出演料を払えばおたくは儲かる、その代わり、何を対価として買い手は受け取るのか?
3)1回きりの関係です、お金払ってバイバイよーというのでは、別に他のチャンスにリソースを割きたい
どれも、オファーをかける相手のことを考えていないから
多分よっぽどライブに出たい!っていう人以外には、特に今まで痛い目見てきた賢い人たちには響かないんじゃないだろうか
こういった要素をまとめ上げると
アプローチかけてくるこの人たち、全く自分たちに関心が無いというところまで見えて来るので、愈々辛いところではある
知らないやつをオファーする気持ちって…()
ホームページもインスタもTwitterもあるが、見てくれてはいるだろうか…?
…
㈱インスパイアは8割が新規営業(テレアポ)だから、本当に色んなオーナーに会う
ホームページで痛い目見てきた人も中にはいるから、本気でCSに目を向けた提案が出来ないと、契約してもいい関係には絶対ならない
営業というのは売りつける人ではダメ、もっと広い懐を持った、オーナーにとってのビジネスパートナーである と学んできた
基本的に6・7割のライブのオファーは、バンドマンをビジネスパートナーに見てないのと、自分の考えが述べられない=相手に合わせた提案が出来ていないので、十中八九アウトオブ眼中である
また、「事務所に所属してもらえませんか」というオファーも何度かあったし、アポを取らせて話も聞いたが、そういったオファーをくれる所に限って
会社のホームページも無ければ、
担当者の素性も分からない、
連絡先の記載も無い
こんな、目も当てられない状況だったりする
営業マンたるもの身だしなみも大事なのはわかるが
身だしなみだけ何とかしとけばいいという時代でも無くなってきているし(実際、就活生のFacebookが企業に見られて内定取り消し、のような事案も毎年のようにある)、
信用はWEBから生まれる時代だと言って差し支えないのではとも思う
飲食店のホームページは、正直なところエンドユーザーとしては見ない派だが
キッチンのバイトしてた時は流石に探したぞ(無かったけど)
くら寿司だって立派なリクルートサイト持ってるから!
ここまで色々吐き散らして何が言いたいかというと
我々は常態化したWEB環境をどこか見くびっているのだ
ホームページの一つにしても、簡単に作れると思っているし
動画を作るのも公開するのも無料だと思っているし
音楽だってお金を払わなくても楽しめると思っている
そんな脆弱なポイントを突いて、YouTuberが一大コンテンツかつ一大ビジネスとなった
歴史を踏まえて言うと
僕らのWEBに対する認識はその程度なのかもしれない
絶対ビジネスチャンスはいくらでもWEBに転がっているし、信用はいくらでも買えるはずだし、
やれることは沢山あるはずだから
まずは何気なしに使っているその“インターネット”、使い方を考え直してみて
機会損失している今を大きくガラッと変えてみては、と
…思いながらお客さん先に出かける俺氏
(営業部・本多賢哉)