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松山という漢①~出会い~Posted by:システム管理

こんばんは。

インスパイアの奈良です。

先週と比べまた寒くなりましたね。

気づけば今年もあと1ヶ月。

みなさん、体調崩さぬよう、ご自愛ください。

 

今回は、私が最も尊敬すべき人の一人である、

弊社代表の松山について書かせていただきます。

 

かれこれ20年近いお付き合いをさせていただいておりますが、

そんな松山との出会いについて書きます。

思い出深い話なので、長くなってしまいますがご容赦いただければ幸いです。

 

私は、2001年3月に大学を卒業し、前職である東証一部上場企業に入社し、

OA機器事業部の営業部に配属になりました。

同期が300人ほどいて、配属月をずらしながら配属していた中で、私は9月に配属されました。

私が配属されたフロアは2エリアに分かれており、それぞれのエリアに4人ずつ合計8人の新人が配属されました。

 

記念すべき社会人としての第一歩を踏み出したわけですが、船出は順調ではなく、

アポを入れても入れても受注が上がらない私を横目に、一緒に配属された新人が次々と初オーダーを上げていくという

状況が続きました。

日に日に悔しさと焦り、プレッシャーが増し、イライラが募る中、

初オーダーが上がっていないのは、とうとう私ともう一人のみとなってしまいました。

 

そんな中でようやく入れた1件のアポ。

今から行きます!と電話を切ったのは18時過ぎ。

見渡すと自分のエリアのマネージャー(課長)やサブマネージャー(課長代理)は出払っており、

残っていたのは1ヶ月前に配属になった先輩と同期のみでした。

 

いったい誰が営業に行ってくれるのだろうか・・・

まさか自分一人で行くのだろかと不安がよぎる中、奥から部長が登場。

 

エリアを見渡し、責任者がいないことを確認すると、部長は隣のエリアに行きました。

そして、1課のサブマネージャーだった人に営業同行するように指示を出して下さいました。

そうです。その1課のサブマネージャーが松山でした。

 

各エリアが独立して営業活動をしているため、接点はなにもなく、

エレベーターが同じになった時に挨拶をするくらいの関係性でした。

 

じゃあ行くぞ。と一言。

駅に向かいながらアポになった経緯を話しました。

いくつか質問された後は、一切何も話さず沈黙が続きました。

 

西武池袋線で、確か練馬まで。

電車の中でも何も話さず、話しかけることすらはばかれる空気をまとっており、重い沈黙が続きました。

 

お客様先に入ったのが19時過ぎでした。

それまで何度か上司や先輩たちの営業を見てきましたが、松山の営業は、

見てきた人たちの誰の営業とも違っていました。

 

分かりやすく、熱のこもった営業。

丁寧に商品説明をする姿。

初めはたいして聞く気のなかった社長が徐々に前のめりになる姿。

徐々に社長からの質問が増えてきます。

メリットを伝え、デメリットを伝える。

Before-Afterを伝えイメージを膨らませる。

使っている従業員の姿が思い浮かぶ説明。

使い勝手が良くなったと喜んでいる従業員の姿が浮かぶ営業。

新卒の私にも目に見えて社長がのめりこんでいくのがはっきりと分かりました。

 

一通りの説明を終え、料金提示。

今現在買取でコピー機を使用していたため、コストはランニングコストのみです。

そのため、導入すると当然コストは上がります。

 

ここから社長と松山との攻防が始まります。

話せば話すほど、コピー機を入れ替えたくなっている社長が目の前にいます。

 

これは受注になるのか?私の初オーダーになるのではないか?

とドキドキしながら横に座っていました。

 

しかし、そうは問屋が卸しません。

 

社長が即決を嫌います。

再度、松山が猛烈に営業をかけます。

やはりコピー機は必要だと認識する社長。

であれば!と即決を迫る松山。

 

すると社長から「経理に確認しないと。」

さらに松山が再度営業。

「決裁者である社長自身はどうなのか」と訊くと

「良いと思う」と。

「であれば」と松山。

「いや、それでも経理に確認しないと」と社長。

 

この時点で21:30くらいだったと思います。

私としてはここまで営業してくださってありがとうございます。

もういいです。

社長も聞いてくださってありがとうございます。

という気持ちになっていました。

 

そこから松山は、「であれば、経理に確認してください」と一言。

私は、えーーー。今から確認してもらうのですか!?とドギマギ。

 

当然、「社長は無理だよ~」と言います。

再度松山が説明し、今回の提案を整理し、経理はどなたかと問うと娘さんであることが判明します。

娘さんならば電話できますよね?と笑いながら社長に問うたところ、

必要性を感じている社長は電話を取り、なんと目の前で電話をしてくれました。

 

出てくれ!と祈るものの、コール音のみが響きました。留守電に切り替わった音が漏れ聞こえます。

 

終わった、、、さすがにこれで終わりだ、、、と私はがっかり半分、

ここまで突っ込んでいるので正直ほっとすしたというのが半分でした。

 

しかし、松山はこれでは終わりません。

ここから再度、提案をします。

 

そして、社長から、申込むことはOK。ただし、経理担当の娘の了承はしっかりとりたい。

経理が反対する理由はないが、もし反対されても私が説得すると社長が仰って下さいました。

ようやくここで営業が終わり、お客様先を出ました。

時間は23時を回っていたと思います。

圧倒的な営業を目の当たりにし、ドキドキしていたことを覚えています。

出た瞬間、私が御礼を言う前に

「本当に申し訳ない!」

と松山から言われ、なぜ謝られているのかが分からず、一瞬言葉を失いました。

 

新人の初オーダーがかかっていたのに即決で獲れなかったことに対して、

申し訳ないということだったようです。

 

私からすると、エリアの違う私の案件であんなにも熱く営業して下さり、

ここまで粘ってくださったこと、最終的に社長からは明日朝連絡するよと

笑顔で言ってもらえたことに対して、感謝しかない状態でした。

 

帰りの電車の中では少し会話をしました。

入社動機や学生時
代の話を少し訊かれたと思います。

 

そして翌日。10時半。上司に呼ばれ、

「昨日の案件決まったぞ!やったな!すぐに松山と行け」と指示されました。

 

昨日と同じように電車の中は無言が続きました。

 

訪問すると笑顔で社長が出迎えてくれました。

契約書を記載しているときに、松山が、

「社長。ありがとうございます。実はこいつ今年の新卒でして、こいつの初めてのオーダーなんです。

社長が奈良にとって初めてのお客様なんです。」と紹介して下さいました。

そこで初めて新人の初オーダーであるということを明かしたのです。

新人の初オーダーなのでというのは、即決詰めるのに1つの大きな武器ですが、

それを使わずして受注にいたりました。

 

社長が、「そうなのか!?良かったね。これから長い付き合いよろしくね。

近くに寄ったらお茶でも飲みにおいで」と仰って下さいました。

涙が出そうになったことを今でも覚えています。

そして今でもそのシーンを回想すると目頭が熱くなります。

 

こうして、私の初オーダーは、エリアが違う松山が生み出してくれました。

「三つ子の魂百まで」ではないですが、私の初オーダーとなった松山の営業が

私に強烈なインパクトを与え、恐れ多くもその営業スタイルが私の基礎となっていると思います。

熱く、わかりやすく、心を動かすような営業スタイル。

お客様のことを考え、お客様の従業員のことを考え、お客様のお客様のことも考え、

独りよがりではなく、より良くなることを提案し、どれだけ粘っても嫌な顔をされない営業。

 

受注に熱く、即決=最高の提案ができているということにこだわり、

部下の成長や部下に対する思いが強い。

それが松山という漢でした。

だから、私は、松山を尊敬しています。

だから、こうして、再び松山と共に仕事をさせていただいていると思います。

 

お世辞でもおべっかでもなんでもなく、本人ともよく話しますが、

こんな風に書くのは初めてなのでちょっと小っ恥ずかしいですね。

 

漢、松山裕也が代表を務めるインスパイア社に入社すると、

もれなく間違いなく強烈に成長します。

 

就活中の学生の皆さん。

今年は例年よりきっとすごく大変な状況だと思いますが頑張ってください。

入社した会社で、人生の師となるような方、大きな影響を与えてくださる方との出会いがきっと待っています。

 

改めてこうして当時を振返ったことで、私自身の気づきにもなりました。

日々努力し続けよう。

 

機会があれば、松山という漢②、松山という漢③というように、

シリーズ化して、エピソードを紹介できればと思います。

 

2~3回に分けて書いても良かったのではないかというくらい長くなってしまって申し訳ございません。

勝手が分からずごめんなさい。
 

最後まで読んでいただきまして本当にありがとうございます。

 

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