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なしくずしの愛の行き先はPosted by:システム管理

ホームページ会社で温泉に入るとこってあるんだろうか。

社員旅行で草津に行ってきた。
名湯と呼ばれるそれは、かねてより憧れの場所でもあった。
僕自身、温泉地の出身であるからだ。
それも、愛媛松山、道後温泉。日本最古の温泉と名高い道後温泉も、入ったことがある人間なら分かるだろうが、見てくれは完全にスーパー銭湯のアレである。地理オタクでもある僕じゃなくても愛媛もとい四国には活火山がない事はご存知だろうが、道後温泉は、あの鼻の捻じ曲がるような腐卵臭や加減を知らない熱湯とは無縁の温泉地だ。
何故その道後温泉が“源泉”を保有しているのかはこちらを参照されたくhttp://halohalo-online.blog.jp/archives/1051589107.html
(学生時代に講義を受けた事のある先生が…)
こういった温泉に慣れた僕からして、活火山性の温泉地には一種のロマンがあり、強い憧れとなっていたようにも思う。
学生時代に卒業旅行で別府に赴いた折、持っていた温泉イメージとのギャップには酷く驚かされたものだった。
別府温泉も日本有数の名湯であり各地にこれでもかと大衆浴場や旅館、手湯に足湯が点在しており、猛烈な臭気もさながら、その場に1時間も居れば忽ち慣れてしまう。
地獄と呼ばれる、大量にバスロマンでも入れたのかと思うような真っ赤な真っ青な天然湯を見れたり(当然ながら熱すぎて生物は入れない)、
もはや風物詩である温泉たまご(1個50円で爆安)も、あまりの高温によってハードボイルドにされてしまうなど
地元のそれらとは全く違うテルマエな気分になるのが、四国外の温泉であった。
愈々訪れた草津旅行も、かつてのギャップにも勝るカルチャーショックを受ける体験であった。
先の写真は“湯畑”と呼ばれるもので、源泉の湧き出したものを外気に晒し、流す事で冷まして人肌に合う温度に調節する設備らしい。

社員皆ここで写真を撮っていた。如何にもインスタ向きな風情だと言える。

湯畑の観覧後は宴会、文字通りの“うたげ”となった。

旅館にも勿論、浴場施設はあって、24時間開放されているため
折角だからと3回も入ってしまった。
湯へ募る想いは、お医者でも草津の湯でも治りゃせん。
アルカリ性の湯と酸性の湯とがあるが、草津は酸性泉のため、洗剤で皮膚負けしていた僕にはとても優しかった。
微睡に入るのも、いつもより早かった気がする。
朝めざめると信じられないくらいに雪原が拡がっていた。確かに前日夜から降雪はあったものの、ここまで来ると車が動かない。たとえ動かせたとしても車内が平常心で居られることはまず有り得ない。
車は動いたし車中で爆睡した。
草津から車移動で立ち寄ったのは釣り堀だった。
寝ている間に立ち寄る場所の協議があった模様だが露知らず、皆と竿を抱えて山女魚釣りに向かう。
しかしまあ、本当に釣れない。リールもルアーも必要ない竹竿で淡水魚を釣るなんてのは、子連れの多さからも察するに簡単なのだろうと踏んでいたが、甘かった。最早、生簀の魚達は、針と練り餌を区別出来るよう訓練を受けているのではないかと疑ったほどである。丸々肥えた鯉が1匹こちらを仰ぎ見ている。何の言葉も出なかった。
他の社員が次々と釣果を上げるなか、自分と数名が取り残された。余りにも寒く脳味噌も凍てついて来ていたが、どうしても1匹釣ってそいつに喰らい付きたかった僕は、先に釣った釣りキチ三平達にアドバイス(ミリオネアで云うところの“オーディエンス”にあたる)を乞うて、1匹やっとそこそこ太った個体を仕留めた。どうやら水面に映る人影や物音にも魚は敏感らしい。やり方を変えたらすぐ結果が出た。
遊びからも学びが多い。

本当にさっきまでの威勢のいいお前は何処に行ったのか。本気の人間を舐めてもらっては困る。あまりにも無力な姿である。(さっきまで釣れてなかったけど)


揚げ、カルパッチョ、刺身(川魚の刺身は独特の歯応えと香りがあると思って身構えていたが平気だった)、様々な味を堪能。
注文こそしなかったが川魚定食を選ぶとオーナーが生簀から活きの良い山女魚を即座に釣って調理するらしい。なんだその手際の良さは。イキがっていた自分が恥ずかしくなる。

社員旅行だけでなく旅先に行くと何処でも学びが絶えずあって面白い。それも、自分のボキャブラリが足りているようで足りていないからだ。
しかしボキャブラリというのも蓄えは普段の学びに由来するものであるから、些細な事でも面白い、興味関心を持てる、人生を豊かにするのは心意気の他にないのだ。
(営業部 本多賢哉)

 

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